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ソファの張地とクッションの素材

公開日:2022.3.30 / 最終更新日:2023.9.1

これから新しくソファを購入されるという方で、どれくらいの予算で、どのようなデザイン、どのような機能を備えているものを選ぶか迷われている方も多いのではないでしょうか。
ソファを選ぶうえで参考にできる指標の1つとして、「素材」が挙げられます。

 

そこでこの記事では、ソファの張地とクッションで使われる素材の種類や特徴を解説します。
これからソファを購入される予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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ソファの張地で使われる素材の種類

ソファの張地で使われる主な素材には、本革合成皮革などがあります。
使用される素材によって、ソファ本体の価格や見た目が変わることはもちろん、通気性や吸湿性、肌触り、汚れやすさ、耐久性などが異なります。

 

ここからは、それぞれの素材ごとの特徴やメリット・デメリットを紹介しますので、今後ソファの購入を予定されている方は参考にしてみてください。

布張りソファの特徴

温かく優しい肌触りが特徴的な布張りソファは、幅広い年代で親しまれています。

 

また、一口に布とはいっても、綿や麻、毛などの天然繊維から、アクリルやレーヨン、ポリエステルなどの合成繊維まで多種多様な素材が使われます。
カラーバリエーションも豊富なため、購入時の選択肢が豊富なことも魅力の1つです。

布張りソファのメリット

 

  • 通気性がある
  • 肌触りがよい
  • カバーが取り外し可能で洗えるものもある
  • 素材やカラーバリエーションが豊富

布張りソファは通気性や肌触りがよいため、夏のじめじめした空気や冬の冷たい空気がソファにこもることがなく、快適に座れることがメリットの1つです。
また、商品によってはカバーを取り外せるものもあり、汗や汚れを落としたい際にはドライクリーニングで洗えます。

布張りソファのデメリット

 

  • 汚れがつきやすい
  • ほこりがつきやすい
  • 毛玉ができやすい

基本的に布には汚れがつきやすいので、布張りソファに飲み物や食べ物をこぼしてしまうと洗う手間がかかります。
カバーを取り外して洗えるタイプもありますが、汚れがひどいと落とせないこともあるので注意しましょう。
また、長いあいだ使用していくうちに、こすれによって毛玉ができやすくなるといった弊害も生じます。

 

>>イタリア製ソファ一覧はこちら

NATUZZI ITALIAおすすめの布張りソファ3選

この記事を書いているNATUZZI ITALIAでは、さまざまな布張りソファのラインナップを揃えており、商品ごとにデザインやサイズ、機能が異なります。

ここからは、NATUZZI ITALIAおすすめの布張りソファを3点紹介します。

KENDO

日本発祥の「剣道」から着想を得て作られたNATUZZI ITALIAおすすめのソファがKENDOです。木とメタルを組み合わせて作られているため、木の温もりとメタルの力強さを感じられます。

 

KENDOはいくつかのブロックで形成されるモジュール式の商品であるため、部屋のレイアウトに合わせて好きなように配置できます。
また、体にフィットする背クッションにこだわって設計されているため、快適な座り心地を体感できるでしょう。

 

布張りソファKENDOはこちら

PHILO

PHILOは座面とアーム側部、バックレストがキルティング加工になっている、エレガントなデザインが特徴的な布張りソファです。
ボディはふくよかな一方で、脚部は細くなっています。
メタルでできている脚部は、軽やかでモダンな印象を与えています。

 

また、電動リクライニング機能が付いているタイプでは、ボタンでフットレストを好きな位置に調整できるためより快適に過ごすことが可能です。

 

布張りソファPHILOはこちら

WAVE

繭のようなかたちをしたWAVEは、DiorやMorosoなど有名なブランドとコラボした実績のあるニカ・ズパンクがデザインを手掛けています。
美しい地中海の波の様子から着想を得てデザインされたシリーズです。
座面と背もたれを優雅な曲線で包み込んでいるフォルムが特徴的で、部屋を温かみのあるラグジュアリーな空間に仕上げます。

 

布張りソファWAVEはこちら

革張りソファの特徴

革張りソファは布張りや次に紹介する合成革張りのものよりも、高級感や重厚感が漂う見た目になっていることが特徴です。
動物の革でできている本革を使用しますが、主には牛の革が使われています。
また、本革は革の厚みや染め方、希少価値などでグレードが決まります。

 

そして、しっとりとした質感や自然の風合いなど、ほかのタイプにはない独特の温もりを感じられることも革張りの魅力です。

 

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革張りソファのメリット

 

  • 汚れがつきにくい
  • ほこりを払いやすい
  • 吸湿性が高い
  • 経年変化を楽しめる

革張りソファには汚れがつきにくく、ほこりも払いやすいので清潔感を保てることが嬉しいポイントです。
また、夏のじめじめした湿気を貯めこまないこともあり、吸湿性に優れています。

 

そして、革張りならではのメリットといえるポイントが、経年変化を楽しめるところです。
長い期間使えば使うほど、購入したときよりも味わい深くなっていきます。

革張りソファのデメリット

 

  • ひび割れや色落ちが起きる
  • 温かさがなく、冬は冷たく感じる
  • 柔らかみが少ない

本革はデリケートなため、水分や汗、乾燥などに弱く、ひび割れや色落ちがしやすいというデメリットがあります。
ひび割れや色落ちを防ぐためには、こまめなメンテナンスが必要です。

 

また、布張りと比べると温かさがなく、冬にはいきなり座ると冷たいと感じることもあるでしょう。
さらに、素材の特性上張りが強いため、柔らかみをあまり感じられないこともデメリットだといえます。

 

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革張りソファのメンテナンス方法

 

革張りソファには高級感や重厚感があり、経年変化も楽しめますが、こまめなメンテナンスが必要となります。
購入直後には、革張りソファ専用のプロテクトクリームを塗るとよいでしょう。

 

普段のメンテナンスでは、ほこりや汚れを、柔らかい布で優しく丁寧に乾拭きすることが重要です。
そうすることで、カビの発生を抑えられます。

シーズンごとのメンテナンス

 

革張りソファは油分を失うとひび割れを起こしやすくなります。
3~6か月に一度は、専用のクリーナーでメンテナンスすることがおすすめです。

 

<シーズンごとのメンテナンスの流れ>

  1. 柔らかい布でほこりを取り除く
  2. レザークリーナーで汚れを拭き取り、乾くまで待つ
  3. 専用のプロテクトクリームを塗る
  4. そのまま自然乾燥

 

こまめにメンテナンスすることで長持ちさせられるだけでなく、味わい深い経年変化を楽しめるようになります。

汚れたときの対処法

 

革張りのソファに汚れがついたら、なるべく早いうちに専用のクリーナーで落としてあげましょう。

 

<汚れたときの対処法>

  1. クリーナーを布につけて、汚れた部分を拭き取る
  2. 汚れが落ちたら乾拭きする

 

汚れは放置せずに早めに対処することが重要です。

NATUZZI ITALIAおすすめの革張りソファ2選

NATUZZ ITALIAは柔らかく厚みのある本革を贅沢に使用した革張りソファを、イタリアにある自社工場で生産しています。

以下に、NATUZZI ITALIAおすすめの革張りソファを2点紹介します。

おすすめ①FIDELIO

ベートーヴェンのオペラ「フィデリオ」から名付けられたソファが、FIDELIOです。
物語で表現されている女性の優しさと強さが意識されており、洗練された力強さを感じさせられます。

 

ところどころ見られるメタルフレームはデザインのアクセントになっていて、モダンな空間を演出します。
また、リクライニング機能が搭載されているため、自分に合った体勢でゆっくりとくつろげるでしょう。

 

革張りソファFIDELIOはこちら

おすすめ②POSITANO

POSITANOは、シンプルなもののどこか大胆な雰囲気のある革張りソファです。
南イタリアの崖の海岸線をイメージしてデザインされています。

 

最新技術による高密度ウレタンとの多層構造になっている座面は、程よい弾力が快適に感じられる座り心地です。
バックレストのステッチや、銅と亜鉛の合金で装飾された脚など、ディテールも美しく、部屋をおしゃれな空間にします。

 

革張りソファPOSITANOはこちら

合成革張りソファの特徴

合成革張りソファには合成皮革(合皮)という人工の素材が用いられています。
合成革張りは汚れに強く、布張りや革張りと比較するとお手入れが簡単なことが特徴です。

 

また、革張りソファよりも安価で革に近い風合いを感じられるため、小さい子どものいる家族や、転居が多く買い替えが多い方に人気です。

合成革張りソファのメリット

 

  • お手入れが簡単
  • 安価で手に入れられる
  • 本革よりもカラーバリエーションが豊富

合成革張りのメリットの1つに、お手入れがしやすいことが挙げられます。
合皮は表面が樹脂系素材で覆われており汚れに強く、本革と相性の悪い水にも強いです。

 

また、天然素材の本革とは違い、合皮は人工素材で希少価値が高くないためお手頃に入手できます。
本革特有の貫禄こそありませんが、それと近い風合いは体感できるでしょう。

 

そして、合皮は本革よりもカラーバリエーションが豊富なため、インテリアに合わせたコーディネートの幅が広がることもメリットだといえます。

合成革張りソファのデメリット

 

  • 高級感が薄い
  • 強度が低い
  • 吸湿性と通気性が弱い

合成革張りソファは革張りのものと比べると貫禄が少なく、見た目の高級感は劣るといえます。

 

また、合皮は本革よりも強度が弱いことが特徴です。
長いあいだ使っていくうちに、外部からの負荷によってひび割れや表面の剥がれが起きることも珍しくありません。

 

さらに、合皮は人工の素材であるため通気性や吸湿性が弱く、夏にはべたつき冬には冷たく感じるでしょう。

ソファのクッションで使われる素材の種類

ソファのクッションで使われる素材の種類

ソファの素材といえば張地を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、ソファのクッションに使われる素材選びも大切であり、これによって座るときの快適性が左右されます。

 

クッションで使われる主な素材として、羽毛やウレタン、シリコンフィル綿、綿などが挙げられます。
硬さや弾力性、価格などが異なるため、これからソファの購入を検討されている方はそれぞれの違いを比較しながら参考にしてみてください。

羽毛

 

羽毛はふんわりとして包み込まれるような感触を体感できる素材です。
ソファのみならず、布団や衣服の素材としても使われることも多いです。

 

羽毛にはフェザーとダウンの2種類があります。
フェザーは芯がある羽根で、ほどよい弾力と柔らかさがあることが特徴です。
一方のダウンはたんぽぽの綿毛のような形状になっており、空気を含みやすい性質を持ち、軽くて柔らかいという特徴があります。

ソファでは、ダウンよりもフェザーが使われる傾向が強いです。

ウレタン

 

ウレタンは樹脂を発泡させて固めた人工の素材です。
軽さとクッション性を備えていることが特徴ですが、羽毛よりも硬く、ウレタンのソファではしっかりとした座り心地を体感できます。

ウレタンは密度によって硬さが異なるため、ソファのクッションではさまざまな硬さのウレタンを組み合わせることが一般的です。

シリコンフィル綿

 

シリコンフィル綿は、羽毛のようなふんわりとした柔らかさと、ほどよい弾力がある化学繊維です。
耐久性に優れている点と、ほかの素材と比べて比較的安価で手に入れられる点が優れており、多くのソファで使用されています。

綿

 

柔らかさとコシの両方を兼ね備えており、羽毛とウレタンのあいだくらいの硬さや弾力を持つ素材が綿です。
綿にはさまざまな種類がありますが、ソファのクッションにはポリエステル系繊維と混ぜ合わせて使用されることが多いです。

ソファのバネの種類

ソファの張地やクッションの素材のほかにも、ソファ内部の構造も座り心地を左右する要素の1つです。
内部の構造を作り上げているものがバネであり、バネの種類によって弾力性や重さが異なります。

 

ここからは、ソファのバネの種類を詳しく紹介します。

コイルスプリング

 

螺旋状にぐるぐると巻かれた、金属製のバネがコイルスプリングです。
コイルスプリングのソファは、フレームの上に並べられたスプリングが鉄線で連結されるような構造になっています。
点ではなく面で体を支えており、底づき感のないクッション性を得られることが特徴です。

 

クッション性を出すために一つひとつのバネが少々長くなっており、座面にボリュームがあるデザインになる傾向があります。

ポケットコイル

 

コイルスプリングが一つひとつ袋に入っているものがポケットコイルです。
荷重が加わると一つひとつのスプリングが独立して荷重を支えるという構造になっています。
ポケットコイルは、ベッドマットレスにも使われることが多いタイプです。

 

また、ポケットコイルはコイルが独立しているため、人の体形や座り方に合わせて点で支えており、弾力性がよく体にフィットした座り心地を体感できるという特徴があります。

S字バネ

 

S字バネは、その名のとおりS字状のバネを波上に加工したものであり、多くのソファで使われるタイプのコイルでもあります。

 

S字バネは厚みが少ないため、座面の薄いソファと相性がよいです。
座面を薄くでき、軽量化もしやすいため、デザインの幅を広げられることがメリットの1つで、多くのソファで採用される理由ともいえます。

 

ただし、バネの構造上、反発力が低くコイルスプリングやポケットコイルと比較すると弾力性が劣る傾向にあります。

ウェービングベルト

 

ウェービングベルトは布製のゴムを編んだもので、交互に貼り付けることでスプリングの役割を果たす素材です。
比較的高級なソファで用いられることが多いです。

 

ウェービングベルトはコイルスプリングやS字バネとは違い、金属製の素材ではないため、軽量であることや音がしないというメリットがあります。
また、一つひとつのベルトが密に貼り付けられることで、耐久性の高い商品ができあがります。

関連記事>>長持ちするソファの耐久性や寿命

ソファの素材で迷った時の選び方

ここまでソファの張地とクッションで使われる素材の種類や特徴について解説してきました。
しかし、それでもどんなソファを選んだらよいのか決めかねている方もいるでしょう。

そこで、以下の選び方もぜひ参考にしてください。

ソファの素材の選び方

実際に触って感触を確かめる

 

実際に触って感触を確かめてみましょう
長く座るものだからこそ、肌に触れたときの感触をあらかじめ確かめてください。
確かめた段階で心地よさを感じなければ、購入はやめておきましょう。

 

好みの感触は人それぞれです。
硬めがよいのか、柔らかめがよいのか、温かみがあるものがよいのか、ひんやりとしているものがよいのかなど。
触ることでしかわからない心地を存分に確かめてから選んでみるとよいでしょう。

ビジュアル的見た目で選ぶ

 

実際に触ったり、座ったりしてもなかなか選べないという方には、ビジュアル的な見た目で選んでみるとよいでしょう。
他の家具や壁紙との相性を考慮してカラーを合わせたり、アクセントにしたければソファのみ奇抜なカラーを選んでみるのもひとつです。

 

また、直感で「かっこいい」「おしゃれ」だと思えるものを選んでみてもよいでしょう。
ソファは座ったり横になったりして使うものですが、インテリアとして見て楽しむことにも大きな価値があるはずです。

家族構成で選ぶ

 

ソファは家族構成によってある程度サイズ感が決まってくるものです。
1~2人で座れるものから、大家族でも使えるものまでさまざまです。
家族のうち誰が、どう使うのかを目安に必要なサイズを選ぶとよいでしょう。

 

注意点として、家族構成は変わる可能性があります。
将来的に両親と同居したり子供が産まれたりして人数が増えることも考えられます。
今は二人がけ用で事足りていても、数年後大きめのサイズが必要になることもあるため、先々のことも考えて選びましょう

使用用途で選ぶ

 

使用用途がはっきりすると、選ぶソファがしぼられてくるでしょう。
主にはくつろぐ、団らんする、来客をもてなすなどがあります。
ゆっくりくつろぎたい方は、横になったりリクライニングできたりするものが適しています。
来客をもてなしたい場合は、テーブルとセットでお茶をしたり、簡単な食事をしたりできるものがよいでしょう。
インテリアや部屋の間仕切りとしての使い方もできるため、用途をはっきりさせておくとよいですよ。

関連記事>>ソファ生地の種類と選び方

 

ソファの素材によって通気性や吸湿性、肌触りなどが異なる

今回はソファの張地とクッションで使われる素材の種類や特徴を中心に紹介しました。

 

ソファの張地は、素材によって価格や見た目、通気性や吸湿性、肌触り、汚れやすさ、耐久性などが異なります。
汚れても手軽に洗えて、かつ比較的手ごろな価格で手に入れたいという方には布張り、もしくは合成革張りのものがおすすめです。
一方で、経年変化による味わい深さを体感したいという方には革張りのものがよいでしょう。

 

ソファ選びはそれぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで検討していくとよいです。
しかし、実際に座り心地を体感してみないとわからないこともあるため、お店で実際の商品に座ってみて選んでいくことをおすすめします。

 

ナツッジイタリアギャラリー横浜は、日本最大の正規専門ギャラリーとして、ソファを中心に200坪に約24シーンでエレガントな空間を創造しております。
イタリア本社デザイナーがコーディネートを手がけており、本場イタリアの空間に仕上げています。

 

イタリア家具ならナツッジイタリアにご相談ください。

 

記事の監修者

ショップマネージャー

壬生 正和

ショップマネージャー

壬生 正和

2018年2月にNATUZZI ITALIA GALLERY YOKOHAMA立ち上げを経て、ショップマネージャー就任。
年間100名以上のお客様にイタリア家具・インテリアのコーディネート、ご提案を行うコンシェルジュ。

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